IgG4関連疾患の病因解明と新規治療戦略 -特異なT・B細胞を標的として-
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18KK0260
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18KK0260
- 研究種目
- 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 中区分57:口腔科学およびその関連分野
- 研究機関
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- 九州大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-10-09 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 17,940,000 円 (直接経費: 13,800,000 円 間接経費: 4,140,000 円)
研究概要
IgG4関連疾患(IgG4-RD)は、全身の臓器に病変を生じ罹患臓器へのT細胞およびB細胞の浸潤と特異な免疫グロブリンのクラススイッチ(主にIgG4)を特徴とする疾患である。本研究では、IgG4-RDの罹患臓器に浸潤するT細胞のシングルセル遺伝子発現解析によりIgG4-RDの特異なクラススイッチに関わるIL10+IL21+LAG3+Tfh細胞を同定した。また、AIDを発現するクラススイッチしたB細胞の多くが、IL10レセプターとIL21レセプターを高発現していることも明らかにした。
IgG4-RDの罹患臓器では多数の異所性胚中心形成を認めることから、所属リンパ節と共に罹患臓器の第3次リンパ節でもIgG4への特異なクラススイッチが生じていることが考えられた。本疾患のIgG4産生へのクラススイッチに特異に関わる新規のTfh細胞のサブセットを明らかにしたことで、未だ明らかにされていない免疫グロブリンのクラススイッチの分子機序解明につながり、新しい分子標的薬の開発につながる研究である。