本研究は,繊維強化プラスチックの樹脂含浸成形におけるマルチスケール成形最適化手法の構築を目的とする。具体的には,繊維束への樹脂流動・ボイド形成に関するミクロスケール解析から浸透率と最適成形条件の情報を抽出し,マクロスケールの樹脂含浸解析に適用する。そのうえで,マクロスケールの樹脂含浸の先端で最適成形条件を維持する樹脂注入履歴を同定する。これらの研究開発により,従来の部材成形では実験せざるを得なかった成形最適化のプロセスを解析で代替するする枠組みを構築する。