世界の多くの言語で、所有構文において2グループ以上の名詞の対立が見られ、類型論的研究がなされているが、アフリカ諸言語については比較的研究が少ない。一方で、アフリカ諸言語の名詞の類別には他と異なり音韻面により違いが現れるという特徴があり、通言語的、類型論的にも取り組まなければならないテーマである。本研究は、応募者がこれまで取り組んできた中央タノ小語群のアカン語(アカン諸語)、ンゼマ語、セフィ語(それぞれビア諸語)に加え、3言語以外の中央タノ小語群の4言語の名詞、派生語と所有構文の資料収集、分析を通して、中央タノ小語群諸言語の名詞の類別の比較対照研究を行う。