これまで数多くの疫学研究において、ポリフェノール(PPs)を多く含む飲食物の摂取が糖尿病や認知症など様々な疾患の発症予防や症状改善に関わることが報告されている。近年、そのメカニズムの一つとしてPPsがプレバイオティクスとして腸管細菌叢(マイクロバイオーム、MB)のバランスを制御していることが明らかになってきた。本研究では、口腔MBの制御に関わる候補物質としてPPsに着目し、PPsが舌MBの細菌構成に与える影響を解明する。本研究の結果は、PPsを摂取することで口腔MBを制御し、口腔や全身疾患の発症を予防する、新たな歯科診療アプローチ開発に向けての足がかりとなる可能性を秘めている。