本研究では、Ba8Si46のSiサイトの一部をAuで置換して、結晶内でAu組成を傾斜化することによるn型-真性-p型の連続的形成を行う。これまで、機能発動に必要な組成の傾斜化に数cm長まで結晶を育成する必要があった。加えて、得られる起電力が小さいことも実用化への課題のひとつとなっている。 本研究では、薄膜プロセスを利用して発電に寄与するn型-真性-p型の極微小領域を作製することによる、素子の小型化を試みる。薄膜化が実現できれば、薄膜を積層することによる起電力の増大への展開に期待でき、積層化が実現すると小型のローカル電源に展開できる。