本研究は、分配に消極的な正義論上の立場であるリバタリアニズムのなかで、比較的穏健な立場がどのような分配施策を採用し得るか・親和的であるかを明らかにするものである。本研究の理論的側面として、より精緻なリバタリアンが分配を認めるべき理由や、これと適合的な分配施策を検討するものである。本研究は理論的なレベルでの研究であるが、実践的な示唆として、今後、手厚い福祉国家的施策が困難になる中で、より抑制的な分配施策の基礎を与えることを念頭に置くものである。