核内の弱束縛クラスターを陽子によってノックアウトする反応の正確な記述を行う。具体的には
a. 弱束縛クラスターが核外に叩き出された後、残留核との相互作用(終状態相互作用)によって分解する可能性
b. 弱束縛クラスターが、入射陽子によって叩かれた瞬間にバラバラに壊れる可能性
c. 一旦バラバラになった粒子が、終状態相互作用によって弱束縛クラスターを再形成する可能性
を考慮する。そのため、ノックアウト反応を記述する標準的手法である歪曲波インパルス近似(DWIA)と、弱束縛粒子の散乱を厳密計算と同等の精度で記述する連続状態離散化チャネル結合法(CDCC)を組み合わせた新たな枠組み(CDCCIA)を構築する。