人体から放射される脳波や、DNA・タンパク質などの生体高分子の骨格振動から放射されるTHz帯の微弱な電磁波信号を検出し、生体の活力や老いに関する情報を活用するwell beingなバイタルセンサーの創成が期待されている。強誘電体の特徴である巨大な自発分極を、電子の偏った分布によって発現する電子強誘電体YbFe2O4薄膜は、Siの数百~数千倍にも及ぶTHz帯の光吸収係数を有することから、当該電磁波の照射による超高速の分極変化によって、ゲート電界をかけずにトランジスタ動作を実現できると考えられる。本研究期間において、この電子強誘電体をゲート材料に用いたFET構造THz電磁波センサーの作製を目指す。