これまで発見されたニホニウムなど原子番号104以上の元素、すなわち超重元素は一般的に極めて短い半減期を持ち、応用や化学的性質の解明は困難である。一方、これらの元素に中性子をいくつか加えた同位体は年単位の半減期を持つと理論的に予想されており、その領域を「安定の島」と呼ぶ。この安定の島領域の原子核を合成するために、通常の原子核より多くの中性子を有する「中性子過剰核」を用いた核融合反応がいかなる反応確率を持つのか、定量的に明らかにする。