移植した腎臓を長年活用するための生着率の向上には、拒絶反応のコントロールが重要である。拒絶反応が生じるメカニズムの一つとして、近年、腸内細菌叢に影響を与える歯周病と腎移植後拒絶反応との関連性を報告するReviewがある。 本研究では、①歯周病原細菌を経口投与して腸内細菌叢のバランスを変化(腸管ディスバイオシス)させたマウスに皮膚移植を行い、歯周感染症に起因する拒絶反応のメカニズムを明らかにする。また同時に②その細菌叢をプロバイオティクス投与により再度正常化させたときに得られる拒絶の抑制効果を検証・解明することを目的とする。