ヒト膀胱平滑筋細胞の形態学的Phenotypeの検討

機関リポジトリ (HANDLE) オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Phenotypic changes in human bladder smooth muscle cell

この論文をさがす

説明

1999~2000年までの2年間に膀胱疾患に対して手術加療され, 膀胱の一部分, または全摘出した症例のうち, 膀胱体部の標本を一部本研究に提供することに同意を得た15例(男11例, 女4例, 年齢7~82歳, 平均52.1歳)を対象にした.基礎疾患は神経因性膀胱(NgB)2例, 慢性腎不全6例, 前立腺肥大症3例, 膀胱癌(BT)3例, 膀胱尿道逆流症1例であった.ヒト膀胱平滑筋細胞の形態学的phenotypeについて検討した結果, ヒト膀胱平滑筋細胞においても血管平滑筋細胞と同様にphenotypeという概念を用いて分類することが可能であった.膀胱において筋層内の線維化とphenotypeの比率に関連を認めなかった.また, NgBなどの病的膀胱には合成型phenotypeが優位で, 収縮型から非収縮型へ膀胱平滑筋細胞のphenotypeが形質変換しており, このphenotypeの調節が排尿筋機能に重要な役割を果たしていると思われた.線維化や収縮能のマーカーと成り得る可能性が示唆された

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 49 (12), 715-719, 2003-12

    泌尿器科紀要刊行会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ