アルコール依存症者の回復過程における自己意識の変化について
書誌事項
- タイトル別名
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- Changing of self-consciousness in alcoholics
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説明
アルコール依存症(以下、ア症)者への支援は,飲酒のコントロールを取り戻す「治癒」を目指すのではなく,断酒を継続しながら社会生活を続けていく「回復」を目指すためのものであり,ア症者の自助グループ(以下、SHG)では「仲間とともに行われる自己との向き合い」を通して行われる.本研究では,「回復」過程での変化の対象として自己意識(公的自己意識〔他者の目に映った自分自身への意識〕・私的自己意識〔自分自身の内省よりとらえた自己意識〕からなる)を取り上げた.自己意識に関する項目と属性に関する項目で構成した質問紙調査を,ア症専門治療機関のア症患者94名,ア症SHG会員280名の計374名に対し行った.その結果断酒期間が長くなるにつれ,公的自己意識が下がり, 再飲酒リスクが高いほど,公的自己意識が高くなる傾向がみられた.ア症者の回復には自己意識,特に公的自己意識の低減が関係している可能性が示唆された.
収録刊行物
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- 保健福祉学研究 = Journal of health and social services
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保健福祉学研究 = Journal of health and social services 14 27-35, 2016-03-31
東北文化学園大学医療福祉学部保健福祉学科
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050001202538878592
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- NII論文ID
- 120005742642
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- NII書誌ID
- AA11886305
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- ISSN
- 13484567
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles