圧延した11Cr-ODS鋼の強度異方性

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タイトル別名
  • Strength anisotropy of rolled 11Cr-ODS steel

抄録

核融合炉のブランケットおよび高速炉の燃料被覆管といった炉内機器の材料は、高熱流束と中性子重照射にさらされるため、高温強度と耐照射性に優れている必要がある。その候補材料として酸化物分散強化型(ODS)鋼の開発が進められている。原子力機構(JAEA)では先進高速炉の燃料被覆管用に9Crおよび11Cr-ODS鋼の開発を進めている。本研究ではJAEA-11Cr-ODS鋼を圧延し、その異方性を評価するため、圧延方向と横断方向について引張試験とクリープ試験を700$^{\circ}$Cで実施した。その結果、引張強さでは異方性を示さなかったが、クリープ強度では明瞭な異方性を示した。各種観察と元素分析の結果、クリープ強度異方性はTi析出物を内包した旧粉末境界が原因であると分かった。

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