麹納豆(塩納豆, 浜納豆, 大徳寺納豆)に含まれる総アミノ酸および遊離アミノ酸の分析(人間環境学)

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タイトル別名
  • 麹納豆(塩納豆,浜納豆,大徳寺納豆)に含まれる総アミノ酸および遊離アミノ酸の分析
  • コウジ ナットウ シオ ナットウ ハマナットウ ダイトクジ ナットウ ニ フクマレル ソウ アミノサン オヨビ ユウリ アミノサン ノ ブンセキ
  • Analyses of total and free amino acids in Koji-Natto (Shio-natto, Hama-natto and Daitokuji-natto) (HUMAN ENVIRONMENT)

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抄録

各種, 麹納豆(塩納豆, 浜納豆, 大徳寺納豆)に含まれる総アミノ酸(6N塩酸, 150℃, 1時間加水分解物)および遊離アミノ酸(水抽出アミノ酸)をクエン酸Li緩衝液イオン交換樹脂法とニンヒドリン発色法によるHPLC-アミノ酸分析機で分析, 定量した。麹納豆のアミノ酸組成の比較のために, きな粉, 味噌, 糸引納豆も同じ前処理条件で操作しアミノ酸分析した。総アミノ酸分析のための加水分解には1.0φ×5cm試験管に各試料を入れ, 6N塩酸0.5ml入れたミニナートバルブ容器(25ml)中にその試験管を2本入れ真空にし, 150℃, 1時間加熱した。きな粉はこれら大豆加工食品中で最も加工度が低いものであるが, 他の発酵食品より水分, 食塩などの含量が低いにもかかわらず遊離アミノ酸含量が0.58%程度であった。きな粉の総アミノ酸量はほぼタンパク質由来と考えられる。糸引き納豆と塩納豆は製造法が似ているものであるが総アミノ酸含量, 遊離アミノ酸含量とも各アミノ酸の組成が類似していた。総アミノ酸合計量に対する遊離アミノ酸合計量の比率はきな粉, 糸引き納豆, みそ, 大徳寺納豆, 塩納豆, 浜納豆の順に高くなり, 加工度, 発酵度合に比例して増加していた。また, 総グルタミン酸量に対する遊離グルタミン酸量の比率は浜納豆の24%が最高で風味に強く影響を与えていた。本研究は平成10∿12年度文部省科学研究費基盤研究(c)の御援助によって行われた。

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