浮世絵研究者J・クルトの中国版画への関心の背景をめぐって

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タイトル別名
  • ウキヨエ ケンキュウシャ J クルト ノ チュウゴク ハンガ エ ノ カンシン ノ ハイケイ オ メグッテ
  • Zum Hintergrund des Interesses am chinesischen Farbendruck von Julius Kurth als Ukiyoe Forscher

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抄録

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小論では、浮世絵研究者として知られるドイツ人ユリウス・クルトが1922年に『中国色刷り版画』をまとめていたことに注目して、浮世絵研究者が中国版画に関心を持つようになった背景を、当時のドイツで刊行されていた東洋美術の学術雑誌『東亜雑誌Ostasiatische Zeitschrift 』やクルトの論文を用いて探り、さらにクルトの着目した中国の版画の真意を検討した。 その結果、中国版画に対して、日本の浮世絵のような継続的な関心は認められなかったが、クルトにとって中国版画は、日本の版画の源泉であるものの、浮世絵とは異なって西洋人の感性に近いものであり、称賛に値する立場に置かれていたことが把握し得た。

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