長野県上田市近郊の給食施設従事者における淡水魚の食習慣

書誌事項

タイトル別名
  • Freshwater fish in dietary habits of food service operators in Ueda, Nagano
  • ナガノケン ウエダシ キンコウ ノ キュウショク シセツ ジュウジシャ ニ オケル タンスイギョ ノ ショクシュウカン

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抄録

P(論文)

長寿県である長野県に居住している人々は、淡水魚、特に鯉を食している経験が高い。今回は上田市近郊の給食施設従事者について淡水魚の食習慣に関するアンケート調査を行った。その結果、「ウナギ」や「ニジマス」、「アユ」、「ワカサギ」、「鯉」などの養殖が盛んな淡水魚については知名度も豊富で食経験も高かったが、「ハヤ(ウグイ)」、「カジカ」と言った、いわゆる手に入りにくい魚については知名度及び食経験が低かった。一方、「ヤマメ」、「ハヤ」、「フナ」、「ドジョウ」などの淡水魚は年齢が下がるほど食べられていない傾向が認められた。「フナ」は上田市近郊の南東に位置する佐久地方でよく食べられているが、上田市近郊では徐々に食されなくなってきているという現状が示唆された。「鯉」の料理(調理方法)について認知されている主要なものは「鯉こく」、「あらい」、「甘露煮」、「うま煮」であった。「鯉」は「小学生以前」に「母親の手料理」によって好むと好まざるとにかかわらず正月や年とりなどの「行事」のごちそうとして摂取される背景が示唆された。しかし、「あらい」については年代が下がるにつれて食経験が下がっており、「鯉」を生に近い状態で食べるためその生臭さ、泥臭さや触感、小骨の多さから若年層では敬遠する傾向があると考えられた。

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