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- Other Title
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- アルベール カミュ ノ ハイイズル イシ ニ ツイテ glisser ノ イメージ オ チュウシン ニ
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Description
type:論文
アルベール・カミュの「生い出ずる石」は,彼が実際にブラジルを訪問した際に記されていた『旅日記』を基に書かれた。様々な現実の要素を小説に取り入れ,それらを有機的に結合させ,一つの完結した世界を創造するには,作品を貫くテーマやイメージが必要となろう。本論文では,基幹となるテーマ(本作品では連帯)を支えるものとして,滑るイメージに焦点を定め,それを車,振り返る身振り,斜面にかろうじて建つ小屋などのテーマ系と絡めながらそのイメージが作中で有している機能を分析した。そして最後に,作品の終結部で主人公が取る行動(石を教会ではなく,貧しい黒人の小屋に運ぶ)の意味を,この滑るイメージとの関連のなかで明らかにした。
Journal
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- 天理大学学報
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天理大学学報 59 (1), 1-17, 2007-10
天理大学学術研究委員会
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Keywords
Details 詳細情報について
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- CRID
- 1050001338429380352
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- NII Article ID
- 120005857608
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- NII Book ID
- AN00154657
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- ISSN
- 03874311
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- NDL BIB ID
- 9268150
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- Text Lang
- ja
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- Article Type
- departmental bulletin paper
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- Data Source
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- IRDB
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