核酸関連物質含量による豚肉の鮮度判定

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  • カクサン カンレン ブッシツ ガンリョウ ニ ヨル ブタニク ノ センド ハンテイ

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豚肉の保存期間における核酸関連物質含量の推移を調査し、核酸関連物質を指標とした鮮度判定が可能かを検討した。併せて市販の国産肉および輸入肉の核酸関連物質含量による鮮度判定を試みた。 核酸関連物質含量は定法によりアデノシン三リン酸(ATP)、アデノシン二リン酸(ADP)、アデノシン一リン酸(AMP)、イノシン酸(IMP)、イノシン(HxR)、ヒポキサンチン(Hx)を測定した。また、鮮度の判定指標としてmK値を次式により算出し、保存日数とmK値の回帰式を作成した。 mK値(%)=(HxR+Hx)÷(IMP+HxR+Hx)×100 保存日数とmK値との相関係数は、0.933と有意な正の相関が認められた(P<0.001)。また、mK値と保存日数の関係から次式を得た。 y(日)=-4.571+0.246mK(%)……((1)式) 保存期間中におけるATP、ADPおよびAMP含量は0.2μmol/g前後で推移し、と殺後2日から14日目で変化が少なかった。しかし、IMP含量は、と殺2日目で最高濃度を示し保存日数とともに減少し、HxRおよびHx含量は経過時間とともに増加した。したがって保存日数とmK値に相関が認められ、鮮度判定が可能であった(P<0.001)。 市販肉のIMP含量は国産肉で4.20μmol/g、輸入肉で1.55μmol/gと国産肉で高かった(P<0.001)。また、保存日数とmK値の関係から得られた回帰式により推定した保存日数は、国産肉で3~12日、輸入肉で13~17日であった。

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