ベトナム紅河デルタにおける農家兼業化の進展と作目選択 : Ha Noi中央直轄市Soc Son県Bac Son行政村を事例として

書誌事項

タイトル別名
  • Trend Toward Part-time Farm Household and Change of Farm Household's Decision on Crop Options in Red River Delta, Viet Nam : A Case Study of Bac Son Commune, Soc Son, Ha Noi
  • ベトナムコウガワ デルタ ニ オケル ノウカ ケンギョウカ ノ シンテン ト サクモク センタク : Ha Noi チュウオウ チョッカツシ Soc Son ケン Bac Son ギョウセイムラ オ ジレイ ト シテ

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抄録

本研究は,在宅兼業が可能であり都市への主要な農産物供給地であるHa Noi中央直轄市Soc Son県Bac Son行政村を事例として,2003年と2009年の2時点比較により,農家兼業化による農家の作目選択について明らかにした。その結果,以下の3点が得られた。1)農家所得に占める農外所得の割合は高まっており,第2種兼業農家も増加し,農家兼業化が進展している。2)調査農家の作目選択は,農外就業のために労働集約度の高い水稲,ライチ,茶の生産を減少させ,逆に労働集約度が低いトウモロコシ,バナナ,パラミツ,養魚を増加させた。そのことにより,農業生産が労働粗放化した。また,販売作目の中のライチと茶に加えて,労働生産性の低いザボン,肥育養豚,養鶏の生産減少により,販売額は減少した。3)調査農家は,両時点においても食料の家計仕向を重要視しており,農家兼業化が進展しても家計仕向の量と金額は共に維持された。

収録刊行物

  • 農村研究

    農村研究 (115), 109-118, 2012-09

    東京 : 食料・農業・農村経済学会

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