酸化防止剤力価評価を目的としたDPPHおよびABTSラジカル消去能評価法の特性比較

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タイトル別名
  • Comparative DPPH and ABTS radical scavenging activity assays for evaluating natural antioxidants as food additives
  • サンカ ボウシザイ リキカ ヒョウカ オ モクテキ ト シタ DPPH オヨビ ABTS ラジカル ショウキョノウ ヒョウカホウ ノ トクセイ ヒカク

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抄録

本研究では,既存添加物のうち,酸化防止剤に分類される品目の抗酸化能に基づく新たな規格基準の設定を最終目的とし,その基礎となる評価法の設定に向けた検討を行った。酸化防止剤規格試験法候補として有力なDPPH法およびABTS法を用いて,21種類の抗酸化物の測定を行った結果,抗酸化物のカテコール・ピロガロール構造を中心として,それぞれの反応特性を明らかにした。さらに,両測定法の活性値の相関性を検証した結果,両法は概ね一致した活性傾向を示すものの,カテコール構造を有する化合物では,DPPH法がABTS法より約1.3μmol TE/μmol高い活性値を示すことを明らかにした。また,両測定法をFRAP法と比較した結果,DPPH法がFRAP法と極めて高い相関を示すことを明らかにした。この結果は,DPPH法が金属イオンの還元能を強く反映していることを示している。この結果DPPH法が酸化防止剤の規格試験法候補として極めて有力であることが示唆された。

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