タワークライミング運動がグルココルチコイド投与ラットの筋肉量および血液状態に及ぼす影響

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  • Effectts of tower climbing exercise on muscle mass and hematological status in glucocorticoid–injected rats
  • Effects of tower climbing exercise on muscle mass and hematological status in glucocorticoid-injected rats

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抄録

ワークライミング運動がグルココルチコイド投与ラットの筋肉量と血液状態に及ぼす影響を検討した。29匹の10週齢Sprague–Daw1ey系雄ラットを3群に分けそれぞれ、コントロール群(C群、n=9)、グルココルチコイド投与–非運動群(GS群、n=10)およびグルココルチコイド投与–運動群(GE群、n=10)とした。GSおよびGE群には体重1kgあたり2mgのプレドニゾロンを、C群には体重1kgあたり2mlの生理食塩水を毎日皮下投与した。各群のラットに等エネルギーの市販飼料と水を与え8週間飼育した。GE群のラットについては、頂上に水入れを取り付けた200cmのタワー内を自発運動させた。実験期間中の体重増加量はGSおよびGE群に比べてC群で有意に大きかった。肝臓、心臓、腎臓、脾臓および腹腔内脂防組織重量には3群間で差を認めなかった。下腿筋肉量および総下肢筋肉量はC群が他の群に比べて大きかった。体重に対する相対筋肉重量には、大腿筋および前肢筋重量をのぞいて、3群間で差は見られなかった。血液状態にはクライミング運動の有無にかかわらず、グルココルチコイド投与の影響は見られなかった。これらの結果から、タワークライミング運動はグルココルチコイド投与ラットの筋減弱を抑制しないことが示唆された。筋減弱を抑制するにはタワークライミング運動の強度が低かったのかもしれない。

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