年中児を対象とした名前書字の評価方法の検討 : パイロットスタディ

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タイトル別名
  • Assessment methodology for name writing in preschool : Pilot study
  • ネンジュウジ オ タイショウ ト シタ ナマエショジ ノ ヒョウカ ホウホウ ノ ケントウ : パイロットスタディ

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抄録

本研究の目的は,年中児を対象に名前を書けるようになるまでの発達について検討するとともに,名前書字を評価するための評価マトリックスを作成することである.保育園に在籍する40 名の年中児を対象に名前書字をさせるとともに,語彙理解検査,語彙表出検査,音読検査,音韻意識の言語検査を実施した.名前書字の反応をLiberman(1985)の評価マトリックスに準じて分類した結果,正確な文字ではない記号,文字を書くことを拒否する,自分の名前にある文字が数文字書ける,自分の名前の文字数が理解できる(文字形態は不正確),名前が正確に書ける,の順に発達していくことが明らかとなった.また,名前書字の発達段階と言語検査の間で有意な相関を示したのは音読のみであった(ρ=0.46,p<0.05).これは,対象年齢が限られていたためと考えられ,今後は年齢層を拡大して調査していく必要があると思われた.

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