東京湾富津沖におけるタイラギの生殖年周期

  • 片山 知史
    東北大学大学院農学研究科
  • 周 月秋
    東北大学大学院農学研究科
  • 川津 浩二
    千葉県水産総合研究センター 東京湾漁業研究所
  • 小林 豊
    千葉県水産総合研究センター 東京湾漁業研究所
  • 林 俊裕
    千葉県水産総合研究センター 東京湾漁業研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Reproductive annual cycle of pen shell <i>Atrina pectinata</i> off Futtsu, Tokyo Bay
  • トウキョウワン フッツオキ ニ オケル タイラギ ノ セイショクネン シュウキ

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説明

<p>東京湾の富津市沖において,タイラギは2000年代から徐々に漁獲量が増加している。しかし,本種の資源生態学的知見がほとんど無く,今後必要となるであろう資源管理のための知見が整っていない。本研究は,富津沖で漁獲されたタイラギを用いて,成熟および産卵状況を中心とした生殖年周期を明らかにすることを目的とした。生殖巣の組織学的観察の結果,産卵期が7~9月であると推察された。内臓重量指数および貝柱重量指数は,漁場で低酸素水塊が頻発する4月から6月にかけて最大となった。これらの結果は,春季の低酸素状態が,富津沖のタイラギ再生産のみならず,漁獲物の価値を低下させることを示唆するものである。</p>

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 71 (2), 111-114, 2023-06-20

    日本水産増殖学会

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