有峰湖の水質の変化と湖内の水循環の推定 — 山梨県の西湖との比較 —

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タイトル別名
  • Changes of water qualities and estimation of water circulation of the Lake Arimine. –Compare with the Lake Sai in Yamanashi Prefecture–
  • 有峰湖の水質の変化と湖内の水循環の推定 : 山梨県の西湖との比較
  • アリミネコ ノ スイシツ ノ ヘンカ ト ミズウミ ナイ ノ ミズ ジュンカン ノ スイテイ : ヤマナシケン ノ ニシコ ト ノ ヒカク

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説明

有峰湖で2016年から行っている水源調査の結果や富山県から富山市に引き継がれて、1989年以降、継続して測定されている有峰湖の公共用水域水質測定結果を解析し、この結果と水質データが有峰湖と似ている山梨県の西湖の公共用水域水質測定結果による解析とを対比させ、検討した。 その結果、有峰湖のCOD 75 %値や全窒素濃度の数値などから,有峰湖は環境基準のA類型を維持しており,貧栄養湖の状態と言える.しかし,過去6年間の調査では,有峰湖の表層の水色は緑から黄緑色を呈している場合が多く,透明度は比較湖沼とした西湖の1/2程度しかなく,特に表層付近の植物プランクトンの発生量が西湖と比べて多いように思われた. その原因として、有峰ダムでは,春から秋まで,流入河川や導水の水が水面から水深20 m程度の層を通過していると推定され、この時期は発電用の水が有峰湖の水面付近から取水されているため,水面付近に下部の水が上昇して栄養塩を供給し,プランクトンの発生量が多くなっている可能性が考えられた. これらのことから考えて、有峰湖の水質を維持するためには集水域の森林を保全し,栄養塩の流出をなるべく低くする必要があると考えられた.

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