家畜とは何か
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説明
紀元前8000-7500年頃に,定住的狩猟採集民が西アジアで初期農耕を始めて以来,草食動物とムギ類は同じ栽培畑をめぐって関係を持ち続けてきた。そこで,植物と動物のドメスティケーションは同じ土俵で論じるべきであることを指摘しておきたい。現在,人類が家畜として利用している哺乳類は28種ある。2005年,世界で飼育されていた草食家畜の家畜単位のうち,ウシとスイギュウは家畜全体の84%を占めていた。また,世界で飼育されているスイギュウの実に97%はアジアで飼育されているのである。人類の歴史の中で,西アジアではウシとムギ類,東アジアではスイギュウとイネ,という家畜と作物との関係をうまく利用することによって,これらの地域で人類は繁栄してきたのである。
収録刊行物
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- 国立民族学博物館調査報告
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国立民族学博物館調査報告 84 97-115, 2009
国立民族学博物館
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050282812559493248
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- NII論文ID
- 120006390392
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- NII書誌ID
- AA11751099
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- ISSN
- 13406787
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
- CiNii Articles
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