授業内英語多読の効果と参加者読書記録から読み取れたこと : 日本人大学生クラスの場合

書誌事項

タイトル別名
  • The Effects of English Extensive Reading in Class and Observations from the Participants' Records in Reading : A Case of Japanese University Students.
  • ジュギョウ ナイ エイゴ タドク ノ コウカ ト サンカシャ ドクショ キロク カラ ヨミトレタ コト : ニホンジン ダイガクセイ クラス ノ バアイ

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説明

第二言語習得における英語多読の効果については広く認識が進んできている。本研究では、英語を専攻としない日本人大学生のクラスで、前後期24回(実質約10ヶ月間)に渡り、週に1度、各自の好みによる選書で、毎回30分ずつの授業内英語多読を実施した。英語多読を進めるにあたっては、知らない単語があっても読みの流れを止めず、辞書を引かずに文脈から意味を推測して読むことが推奨された。事前テスト・事後テストの両方を受験し、最後に読書記録を提出した22名のデータを分析した結果、もともとの英語力が高い人の方が低い人よりも、期間中により多くの語数を読んだ傾向があるが、単純に多くの語数を読めば英語力が高まる、とは言えなかった。更に、短い本を多く読んだ参加者の方が長い本を選択する傾向の参加者よりも英語得点が上がった、という結果が得られた。英語力の伸びた参加者は平易なレベルの本をじっくりと数多く読み進めていった傾向が見られ、読む本の難易度のアップダウンが激しい読み方をした参加者は英語得点が伸びない傾向が見られた。英語多読を実践するにおいて、少なくとも本研究の参加者の英語レベルの人については、易しい本をたくさん読み続け、読む本の難易度を急激に上げていかない方が効果的である可能性が有る。

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