危機言語研究の現在 : ユネスコアトラスに関するC.モーズリーの論考

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of Languages in Danger : Moseley's Perspective on the UNESCO Atlas
  • キキ ゲンゴ ケンキュウ ノ ゲンザイ : ユネスコアトラス ニ カンスル C.モーズリー ノ ロンコウ

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説明

本稿は、ユネスコが発行している世界危機言語アトラス第3 版の編集長C. モーズリーの論考を通して、危機言語研究の様相を考察していくことが目的である。これまでも、歴史上、いくつもの言語が消滅してきた。世界には、話者がいる言語は6000を超えるとされる。しかしながら、そのうちの半数は、世代間継承が途絶え、今世紀中に話者がいなくなり、消滅していくと考えられている。そうした状況に対してユネスコが対応していったのが危機言語アトラスの作成である。ユネスコアトラスの第3版は、従来のプリント版に加え、ユネスコのウェブサイトを通してアトラスのデータに直接アクセスすることができるようになるとともに、利用者は、ユネスコにコメントを送ることができるようになった。危機言語研究は、書かれたデータだけを扱うのではなく、むしろ、文字化されていない情報の中にその言語を考える重要な要素が含まれていることがある。また、実際の話者による視点は、研究者の守備範囲を大きく超える可能性があり、オンライン版の登場を通して、そうした新たな地平が開かれていくことが期待される。

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