原木シイタケにおける長期冷凍保存と解凍条件が食味および成分含量におよぼす影響

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タイトル別名
  • Influence of long-term freezing and thawing conditions on the taste and content of chemical ingredients in log-cultivated fruiting bodies of shiitake, Lentinula edodes
  • ゲンボク シイタケ ニ オケル チョウキ レイトウ ホゾン ト カイトウ ジョウケン ガ ショクミ オヨビ セイブン ガンリョウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

収穫期および流通時期が限定される自然発生の原木栽培生シイタケを長期間冷凍保存することにより,嗜好性および成分含量の食品特性が変化するかどうかを調査した。冷凍シイタケのレンジ解凍,蒸し解凍,流水解凍,および沸騰水による解凍方法の違いが糖,5’-GMPを含む成分含量および調理後の官能評価に及ぼす影響を調べた結果,流水解凍は成分含量が比較的安定しており,官能評価における味覚刺激のバランスが良かったため,冷凍シイタケの解凍方法として適していると考えられた。雨子や日和子などの冷凍前のシイタケの状態が解凍,調理後の嗜好性および5’-GMPを含む成分含量に与える影響を調べた結果,冷凍前の水分が多い雨子および袋かけしたシイタケの官能評価が高く,日和子および雨子を脱水処理したものは食感の評価が低かった。一方5’-GMPを含む3種類の成分含量は日和子が有意に多かった。冷凍期間が1か月,3か月,1年以上のシイタケの成分は処理期間が長くなるほどグルコース含量が減少していた。嗜好性は,3か月冷凍のものが総合的な評価は高かったが,長期間冷凍しても,適切な解凍方法により,生シイタケと同等の食味品質を維持できることが示唆された。

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