発達障害に関する描画研究の概観 --風景構成法に焦点をあてて--

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タイトル別名
  • Overview of Drawing Studies on Developmental Disorders: Focus on the Landscape Montage Technique
  • ハッタツ ショウガイ ニ カンスル ビョウガ ケンキュウ ノ ガイカン : フウケイ コウセイホウ ニ ショウテン オ アテテ

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説明

本稿は, 発達障害に関する風景構成法を中心とした研究に焦点をあて, その内容について概観した。近年発達障害は増加傾向にあると言われており, 症状や特性の理解だけでなく, 当事者の内面や心の様相についての理解が必要不可欠であると思われる。周囲との関係の持ち方や自己の定位のさせ方などが問題となりやすい発達障害については, 与えられたアイテムをどう定位させ, 関係づけていき, 全体を構成するかというプロセスを辿る風景構成法を見ていくことで, その内面を理解できる幅が広がると考えられる。本稿で取り上げた研究からは, 部分的なつながりや豊かさはあるものの, 全体としての構成のし辛さや遠近立体の表現の少なさという点が示唆された。また「道」への言及も多く, 今後の研究で着目すべき点と考えられる。しかし風景構成法の研究自体が少ない中で, 発達障害に焦点化した研究はさらに少ないため, 今後の研究の進展に期待される分野でもあるだろう。

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