胃のエストロゲンが骨と筋に及ぼす影響について : 理学療法を行う上で考慮すべき食事指導の重要性

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タイトル別名
  • Effects of gastric estrogen on the bone and muscle formation : Dietary intake is an important knowledge for physical therapists
  • イ ノ エストロゲン ガ ホネ ト スジ ニ オヨボス エイキョウ ニ ツイテ : リガク リョウホウ オ オコナウ ウエ デ コウリョ スベキ ショクジ シドウ ノ ジュウヨウセイ

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抄録

卵巣からのエストロゲンは視床下部-下垂体-性腺系を介して性成長や性周期に重要な役割を果たす一方,閉経後のエストロゲンの低下は骨粗鬆症などの骨代謝ばかりでなく,心筋や骨格筋にも影響を及ぼす。エネルギー産生に必須な母系遺伝のミトコンドリアは,骨格筋ばかりでなく心筋や平滑筋に豊富に含まれる。ミトコンドリアはエストロゲン受容体を持ち,エネルギー産生以外にも様々な代謝にエストロゲンの影響を受けている。近年,胃がエストロゲンを合成し,その門脈への分泌量は卵巣の発情前期に匹敵するほど多いことが明らかとなった。雌雄を問わず体循環中のエストロゲン値は摂食活動と肝機能に深く関係しており,様々な生理的や病理学的条件での体循環中エストロゲン値の変化を知ることは,筋骨格系を扱う理学療法学分野で重要と考えられる。現在まで研究されてきた胃エストロゲンの全体像をここに紹介する。

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