ケアマネージャーの出身職種とターミナルケアにおける対医療職コミュニケーションとの関係の考察

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  • Analysis of the relation of the past career of the care managers to their communication with the medical professions during terminal care
  • ケアマネージャー ノ シュッシン ショクシュ ト ターミナルケア ニ オケル タイ イリョウショク コミュニケーション ト ノ カンケイ ノ コウサツ

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抄録

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本稿はターミナルケアに際して、ケアマネージャーが医療職とどのようなコミュニケーションを行っているのか、介護職出身ケアマネージャーと看護職出身ケアマネージャーとでコミュニケーションにどのような違いが見られるのかを明らかにした。結果から、ケアマネージャーが利用者の生活の視点を医療職に訴えかける際に、自身の医療面での判断スキルの限界だけでなく、医療職の専門性・自律性を侵さないために医療に関する要望の伝達を自制するように意識していることも分かった。一方で、利用者の容態が変化しうるターミナルケアを在宅で行う場合には、医療職のみで患者の医療情報を把握することは困難である。そこで医療職の判断を支えるために患者の医療情報の伝達の役割が重視されている。そのためケアマネージャーの医療的な視点の必要性が語られている。換言すれば、医療職に対する要望伝達のための医療的な視点の習得ではない。 出身職種で比較すると、介護職出身者は利用者の生活の視点が反映できること、中途半端な医療知識に基づいた医療職の専門性の侵害という副作用が抑止できるという自身の経験の利点を強調している。一方、医療職(看護職) 出身者は利用者の医療情報を発見し医療職に伝達する力量という点で自身の経験の利点を強調している。

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