ナフィールド中等科学の意義に関する一検討 --開発当時の教育制度と科学教育論に着目して--

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  • 鎌田, 祥輝
    教育方法学・発達科学コース博士後期課程1回生

書誌事項

タイトル別名
  • Significance of Nuffield Secondary Science: Focusing on the Educational System and History of Science Education in England
  • ナフィールド チュウトウ カガク ノ イギ ニ カンスル イチ ケントウ : カイハツ トウジ ノ キョウイク セイド ト カガク キョウイクロン ニ チャクモク シテ

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抄録

ナフィールド科学教育プロジェクトで開発されたカリキュラムでは、将来の科学者のみならず将来の市民を育成することを目指していたことや、先端的知識を取り上げていたことが知られている。しかし、これらの指摘の根拠である『ナフィールド物理』等のO レベル試験に対応した科目は、グラマースクールの生徒を主な対象としたものであり、ナフィールド科学教育プロジェクトの一側面しか捉えていない。本稿では、幅広い学力層の生徒を対象としたナフィールド中等科学に着目し、これが開発・出版された当時の教育制度や科学教育界の動向と関連付けながら、ナフィールド中等科学の開発意図や教材内容を検討した。以上の検討を通して、①将来生徒が出会うであろう「基本的な問題」を視点として各学校の教師が教育内容を再考する契機を創出した、②すべての生徒に科学の原理や本質に触れさせることを可能にした、というナフィールド中等科学独自の特徴を明らかにした。

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