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- 中野, 伸彦
- 山口大学
書誌事項
- タイトル別名
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- The Meaning of "Hitai ha Hareyaka"
- ヒタイ ワ ハレヤカ ノ イミ
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説明
森鴎外作の「高瀬舟」では、高瀬舟で送られる罪人喜助について、「その額は晴やかで目には微かなかがやきがある」という描写がなされている。本稿では、近代の「額は晴やか」の用例をもとに、ここで言う「額は晴やか」は、困る様子・憂鬱な様子が見られてもよさそうな状況において、困る様子・憂鬱な様子が見られないことを表すものではないかということを述べる。あわせて、「目には微かなかがやきがある」の意味についても触れ、庄兵衛の「喜助の顔が縦から見ても、横から見ても、いかにも楽しそうで……」という観察と、「その額は晴やかで目には微かなかがやきがある」という地の文の描写の間には懸隔があると考えるべきではないかということを指摘する。
収録刊行物
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- 山口大学教育学部研究論叢
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山口大学教育学部研究論叢 72 293-298, 2023-01-31
山口大学教育学部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050295181679816832
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- NII書誌ID
- AA12810513
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- NDL書誌ID
- 032655168
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- ISSN
- 24333670
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDLサーチ