特別支援学校教育実習で学生はいかなる体験をするのか

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タイトル別名
  • What Kind of Experience does Teaching Practice at Special Needs Schools Give to Students?
  • トクベツ シエン ガッコウ キョウイク ジッシュウ デ ガクセイ ワ イカナル タイケン オ スル ノ カ

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抄録

本研究は,学生が特別支援学校での教育実習でいかなる体験をするのかを明らかにするため,障がい理解の分野で議論されてきた先行研究や,実習に関する先行研究を調査することを目的とした.中村(2011)の論説から,障がいがある人を理解するプロセスには,障がいに関する「知見」を持つこと,障がいがある「あなた」と「自分」が「かかわり」,互いに知り合う中で思いを巡らせていくことが含まれていることがわかった.また,自己覚知の概念から、「かかわり」を通じた支援の重要な媒体としての「自分」自身に気づくことが,適切な支援を生み出す上で重要だと考察した.さらに、障がいに関する「知見」を学ぶ学生が,初めて障がいがある子どもと「かかわり」を持つ体験とし,実習に着目した先行研究を概観した.学生にとって,特別支援学校での教育実習は,教育の原点を感じる体験となり,看護実習では,自分自身の価値観や生き方への振り返りの体験を生じさせていた.しかし,先行研究では,学生の多様な体験が断片化されており,障がいがある子どもを理解していくプロセスは明らかにされていないという課題があることがわかった.

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