占いやおまじないに対する態度と情報処理や制御焦点のスタイルとの関連性

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between attitudes toward fortune-telling and spell-casting and styles of information processing and regulatory focus
  • ウラナイ ヤ オマジナイ ニ タイスル タイド ト ジョウホウ ショリ ヤ セイギョ ショウテン ノ スタイル ト ノ カンレンセイ

この論文をさがす

抄録

占いやおまじないを信じたり,利用したりすることは,不思議現象信奉や実証的根拠を欠く信念の一種として研究されてきた。本研究では,まず,占いやおまじないに対する態度を多面的に捉えることが可能な尺度を作成し,その妥当性を検討した(研究 1 ~ 3 )。そして,占い・おまじないに対する態度尺度を用いて,占いやおまじないに興味を抱いたり,それらの効果を信じたり,それらを生活に取り入れたり,また,それらに対して疑義を抱くことに関する信念と個人の情報処理や制御焦点のスタイルとの関連性を検討した(研究 4 )。その結果,占い・おまじないに対する態度尺度は,「占い・おまじない効果の体験・信奉」,「占い・おまじないの活用」,「占い・おまじないへの興味・関心」,「民族宗教的儀礼の信奉」,そして,「占い・おまじない信奉者への懐疑」の 5 つの下位尺度から構成されることが示された。また,占いやおまじないに対する態度の諸側面によって,情報処理や制御焦点のスタイルが異なった影響を及ぼすことが明らかになった。情報処理スタイルに関しては,例えば,合理性による抑制効果は,占いやおまじないに興味を抱いたり,それらの効果を信じたりすることには認められなかったが,占いやおまじないを日常生活に活用することには認められた。また,制御焦点に関しては,占いやおまじないに興味・関心を抱いたり,それらの効果を信じることに,促進焦点と予防焦点の両方の影響が認められたことから,ポジティブな結果の追求とネガティブな結果の回避が動機となると解釈されたが,占いやおまじないを活用することに対しては予防焦点の影響しか認められなかった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ