聖徳大学蔵 三条西実隆筆『百人一首』の翻刻と紹介

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  • Reproducing and Presenting Sanjōnishi Sanetaka Version of the Hyakunin Isshu Held by Seitoku University

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抄録

聖徳大学の所蔵する古典籍に三条西実隆(1455 ~ 1537)自筆と伝わる『百人一首』がある。この実隆本『百人一首』は古筆了音の極札があり,実隆の自筆本と思しい。『百人一首』の最古写本は文安2年(1445)の書写奥書を持つ堯孝筆本で,他にも古いものに『百人一首』注釈書『百人一首宗祇抄(百人一首抄)』があり,姉小路基綱(1441~ 1504)筆とされる斯道文庫本として伝わる。吉海直人の『百人一首年表』によると,実隆本『百人一首』は『百人秀歌』から数えても5 番目に古い写本とされるが,これまで言及はされなかった。本稿では実隆本『百人一首』の写真を掲載し,全文を翻刻する。また,主要な『百人一首』諸本と校合し,実隆本の性格を示し,また『実隆公記』からその成立を考察した。結果として,享禄4 年(1531)7 月17 日に書写された可能性を示した。

収録刊行物

  • 研究紀要

    研究紀要 34 25-32, 2024-03-19

    聖徳大学

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