産褥期における排便困難の実態

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タイトル別名
  • サンジョクキ ニ オケル ハイベン コンナン ノ ジッタイ
  • Actual condition survey on difficulty in defecating during puerperal period
  • 産褥期(入院中)の褥婦の排便困難の実態調査

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説明

本研究では,正期産で経膣分娩をした褥婦の妊娠末期の排便状態と,産褥期(入院期間)における排便状態を評価し,産褥期における妊産婦の排便困難の実態を明らかにすることを目的とした.排便状態を把握する指標として,日本語版便秘評価尺度(Constipation Assessment Scale:以下CAS)と研究者が作成した質問紙を用い調査した.質問紙は自記式で留め置き法にて回収した.研究に同意が得られた対象者は138名(初産婦97名,経産婦41名)で,平均年齢は28.5(SD=4.9)歳であった. 分娩後の平均初回排便日は2.6(SD=1.1)日で,産褥期の平均CAS得点は2.3~3.2(SD=2.4~2.9)点であった.産褥1日目から5日目までの間でCAS得点5点以上の便秘の割合は,産褥3日目が29.4%,また下剤を服用した時期も19.1%と最も多かった.産褥期において,3日以上連続して下剤を服用した褥婦は9名いた. 本研究は,産褥期の排便困難の実態を,数値を用いて初めて明らかにした.産褥3日目に便秘の割合が多く,下剤の服用者も多かったことより,産褥早期から自然排便を促す援助の必要があると考える.

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