説明的文章指導における筆者概念の整理と検討 : 秋田喜三郎の場合

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of the Theory “Author Concept” in Expository Text Teaching : On the Theory of “Assuming Authors of Texts” by Kisaburo AKITA
  • セツメイテキ ブンショウ シドウ ニ オケル ヒッシャ ガイネン ノ セイリ ト ケントウ : アキタ キゾウロウ ノ バアイ

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説明

本稿は,秋田喜三郎が提唱した「作者想定法」に見られる「作者概念」の整理と検討を主眼としたものである。「作者想定法」は,読解指導において,文章中から「作者」を想定する学習方法論である。秋田のいう「作者」とは,現実の作者(原作者)ではなく,読み手が想定する「仮想の作者」である。また,文章を書いた主体を「仮想の作者」と捉え,その「仮想の作者」が文章を書こうとした背景を描出するために「作者想定法」が導入されている。主に,この「仮想の作者」は現在でいうところの「語り手」と捉えることができる。作者概念として,「仮想の作者」は,「文章への表れ方」として,「文中に現れる作者」「文中に現れない作者」「傍観者としての作者」の三つがあり,「想定の要件」として,「位置」「身分・年齢」「態度」「境遇」「社会的地位」の五つがある。このように本稿は,秋田の実践理論に見られる作者の位相を分類し,「作者概念」と位置づけ考察を行ったものである。

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