インドネシアにおける森林開発の展開

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  • Forest Development in Indonesia
  • インドネシア ニ オケル シンリン カイハツ ノ テンカイ

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抄録

今日のインドネシアの林業構造は次のような2類型に大別される。即ちチーク林施業を主体とするジャワの育成型林業と, 「外領」天然林における「森林開発」による資本集約的な輸出木材採取生産とである。後者はスハルト政権の外資導入による天然資源開発政策の一環として展開してきたものであり, 用材生産量および輪出量の急増をもたらした。そしてインドネシアの天然林の大部分がコンセッションにより覆い尽くされるとととなった。ところでこれら森林開発の展開した地域では, 従来地場需要に向けた小規模な木材生産, あるいは慣習法に基づいた林野利用が行なわれていた。こうした在来型の木材生産構造, 林野利用形態は中央政府による開発の導入により変化を余儀なくされる。その結果とりわけ開発が集中的に展開した地域において, 大資本側の主導のもとに林野制度とが再編され, 在来型の生産組織は急速に排除されていった。

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