マグロすり身の加熱ゲル形成能

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  • マグロ スリミ ノ カネツ ゲル ケイセイノウ

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抄録

アルカリ・リン酸塩を用いた減圧晒し法により、赤身魚を利用したかまぼこの弾力性は向上する。本報告では、さらに高い弾力性を引き出すために、どのような加工条件が望ましいか、主にマグロすり身の加熱ゲル形成能について検討した。本試験で用いたすり身においては、(1)30℃および40℃での1段加熱ではゲル形成は脆弱であること、(2)最もゲル形成性が高い加熱温度は、50℃であること、(3)60℃以上では加熱時間が長くなるに伴いゲル形成は弱くなること、(4)80℃、20分間加熱した1段加熱ゲルよりも、50℃、40-60分間加熱後に80℃、20分間加熱した2段加熱ゲルの方がゲル形成性は高いこと、(5)走査型電子顕微鏡による観察では、80℃、20分間加熱ゲルと50℃、40分間加熱後80℃、20分間加熱した2段加熱ゲル中の構造には著しい差異は認められないことが明らかになった。以上から、マグロすり身を利用したねり製品では、50℃で1段加熱後、さらに高温で加熱する2段加熱によって、弾力性が高い製品を得られる可能性が示唆された。

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