シロザケ肉色の品質評価に関する研究

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  • シロザケ ニクショク ノ ヒンシツ ヒョウカ ニ カンスル ケンキュウ

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説明

婚姻色の発現度合いの異なるシロザケ60尾を試料とし、視覚的評価に則した客観的なシロザケ肉色判別基準をCIELAB表色系から設定した。1.シロザケ魚肉をミンチ状にして測色することにより、カロテノイド量とa*の相関が高まったが、均質化することで分光反射率が変化したため、フィレ肉色とミンチ肉色に色差が生じることが明らかとなった。2.フィレ測定の結果からCIELAB表色系a*を説明変数とする線形判別関数での判別分析を行い、サケ肉色の等級判別の判別基準をホワイト等級でa*<8、ピンク等級で8≦a*<13、レッド等級で13≦a*と設定した。3.主観的評価を正当値とした場合、この判別基準での全体の判別的中率は76.7%であり、ピンク等級とレッド等級での判別的中率の精度は74.5%と低かった。4.レッド等級とピンク等級試料のSCC値とフィレ測定の表色系値の相関は、h、a*/b*でそれぞれ-0.7869、0.7855と高く、主観的評価に色相差が影響すると考えられた。5.ピンク等級とレッド等級試料についてフィレ測定でのCIELAB表色系a*、b*を説明変数とする線形判別関数:Z=2.467(a*)-2.133(b*)-2.633、レッド等級:Z>0、ピンク等級:Z<0での判別分析を行った結果、ピンク等級とレッド等級の判別的中率は92.2%まで改善し、全体の判別的中率も91.7%となり精度が向上した。

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