『陸海軍喇叭譜』(1885)制定以前の陸軍フランス式ラッパ譜について(2)

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タイトル別名
  • Influence of the French-style Bugle Call on the Imperial Army of Japan in the Early Meiji Period (Part 2)
  • 『リクカイグン ラッパ フ』(1885)セイテイ イゼン ノ リクグン フランスシキ ラッパ フ ニ ツイテ 2

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抄録

type:P(論文)

『陸海軍喇叭譜』(1885)が刊行される以前の日本陸軍は、フランスのラッパ譜を用いたことが知られているが、それ以上の詳細はよく分かっていなかった。筆者は、すでに3点の手書きのラッパ譜を用いて調査を行ったが(奥中 2019)、その後、新たに2点のラッパ譜を閲覧する機会を得た。一つは、明治9年頃に野口吉右衛門というラッパ手が記したと思われるラッパ譜、もう一つは、明治15年に渡邉三四郎というラッパ手が記したラッパ譜である。これら5点のラッパ譜を比較検討することで、明治9年から18年までの期間に、陸軍がどのようなラッパ譜を用いたか、その実態をより詳細に明らかにすることが可能となった。調査の結果、フランスに起源をもつ50~70種類程度のラッパ信号が用いられていたこと、隊号は明治9年以降に改定されたこと、そして、2重奏や3重奏を含む6曲のラッパ行進曲が存在したことなどが判明した。

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