日本国内で入手可能なグルテンフリー食品中の小麦の検出

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タイトル別名
  • The screening of wheat contamination in gluten-free foods in Japan
  • ニホンコクナイ デ ニュウシュ カノウ ナ グルテンフリー ショクヒン チュウ ノ コムギ ノ ケンシュツ

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抄録

日本国内で入手可能なグルテンフリー食品中の小麦の検出を行った。検出方法は,公定法のPCR法に準じて実施した。試料より抽出したDNA試料のPCR増幅性を確認するためのプライマーとして,特定原材料の義務表示および推奨表示の植物のrbcL遺伝子配列より新たに設計した。rbcL増幅用プライマー対は15サンプルの植物より抽出したDNA抽出試料に対し,良好なPCR増幅性が確認された。rbcL増幅用プライマー対および小麦検出用プライマー対を用いたPCR法による小麦検出を行ったところ,グルテンフリー食品26サンプルにおいて,小麦成分が検出されたサンプルはなかった。26サンプル中23サンプルでは小麦成分が検出されなかったが,3サンプルはrbcL増幅用プライマー対でのPCR産物が得られず判定不能であった。判定不能のサンプルは,食品の加工工程におけるDNAの断片化や多糖類などのPCR反応阻害物質が要因と推察された。日本国内で入手可能なグルテンフリー食品中の小麦の混入の可能性を評価するためには,さらに多くの試料の分析を行うことが必要である。

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