和牛肉の脂肪の触感を反映する摩擦測定法の検討

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  • The friction measurement conditions reflect the touch of the fat of Japanese beef
  • ワギュウニク ノ シボウ ノ ショッカン オ ハンエイ スル マサツ ソクテイホウ ノ ケントウ

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抄録

近年,牛肉格付け市場で脂肪の質が重視されている。そこで,脂肪の質を反映する分析手法を黒毛和種44頭・褐毛和種5頭・日本短角種4頭の僧帽筋を用いて摩擦測定法を検討した。また,摩擦測定値と胸最長筋の官能評価値,定速圧縮破断測定値,粗脂肪含量およびオレイン酸割合と比較検討した。さらに,黒毛和種142頭の僧帽筋の摩擦測定値と胸最長筋の破断測定,粗脂肪含量,オレイン酸割合およびモノ不飽和脂肪酸(MUFA)割合との関連性も検討した。その結果,和牛53頭の官能評価値と相関が高い摩擦測定条件は,垂直荷重0.3Nの平均摩擦係数であることが示され,その値は粗脂肪含量,オレイン酸割合が高いほど低値であった。さらに,黒毛和種142頭の僧帽筋摩擦測定値と胸最長筋測定値との相関では,摩擦係数とMUFA割合に負の相関がみられた。以上より,摩擦測定法は和牛肉脂肪の触感を反映する客観測定の一助となる可能性が示唆された。

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