訪問看護ステーションにおける看護技術の実態調査

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タイトル別名
  • ホウモン カンゴ ステーション ニ オケル カンゴ ギジュツ ノ ジッタイ チョウサ
  • Home nursing skills of the registered visiting nursing stations

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説明

本研究の目的は,T県内の訪問看護ステーション(以下ステーション)に所属する看護師が実施している看護技術の実態を明らかにすることである.研究対象は,T県において登録されているステーション57ヵ所の管理者であった.調査票の郵送により4段階の選択肢による回答を求め,以下のことが明らかになった. 1)回答のあった41ヵ所のステーションで1ヵ月に1度以上実施していた項目は「日常生活援助技術」では,関節可動域訓練,歩行介助,移動の介助,寝衣交換などの衣生活援助であった.「適切な医療ケアを支援する技術」ではバイタルサインの観察であった.「安全・安楽援助技術」では適切な体位の保持であった. 2)「日常生活援助技術」では,回答のあったステーションの90%以上が1ヵ月に1度以上実施していた項目は,療養生活環境調整,排便を促す援助,オムツ交換,体位変換,移乗の介助,部分浴,入浴介助,清拭,陰部ケア,整容,洗髪,口腔ケアであった. 3)「適切な医療ケアを支援する技術」では,80%以上のステーションが1ヵ月に1度以上実施していた項目は褥瘡ケア(予防も含む),創傷処置,経口薬の服薬方法の説明,外用薬の使用方法の説明,パルスオキシメータであった. 4)「安全・安楽援助技術」では,80%以上のステーションが1ヵ月に1度以上実施していた項目は療養生活の安全確保,転倒・転落・外傷予防,マッサージであった. 5)救命・救急に関する項目については実施頻度が低かった. 教育上の課題としては,実施頻度が高い項目においては,訪問先の状況に応じた実施ができるように学内演習を進める必要がある.また,臨地での経験が困難と予測される項目や救急時の技術,高度な医療技術項目については視聴覚機器を活用し,知識面での理解を深める必要があると考えられた.

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