ナイル川流域における多国間水資源開発コンフリクトに関する研究

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  • Conflict on Water Resources Development between Multiple Countries in the Nile River Basin

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抄録

本稿では,国際河川流域国間の水資源開発コンフリクトの解決を目的とした水文モデルとコンフリクト解析の統合手法を提案する。空間解像度20kmのMRI-AGCMとCMIP3による21世紀末予測気候値を大気境界条件とし,農業開発シナリオを設定の下,陸面過程モデルSiBUCと分布型流出モデルHydro-BEAMによる陸域水循環モデルをナイル川全流域に適用する。実行可能領域内で定性的選好順序間の事象を正しく取り入れていくには,段階的にオプションを組込んでいけばよい。この組込みを陸域水循環モデルを用いたシナリオ分析の自然な拡張として実行する方法を提案する。モデル出力値をベースにコンフリクト解析を行う際に生じた発生事象を視覚化する手法も提案する。さらに複数均衡解に対し,20年渇水をナイル川全流域の計画渇水とする場合,各流域国に対して推奨される農業開発度の上限値は40%であることを得た。今後,本研究成果について意思決定者により議論されシナリオ・基本要素の設定等にフィードバックが与えられることが期待される。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050845760672602496
  • NII書誌ID
    AN00027784
  • ISSN
    0386412X
  • HANDLE
    2433/161817
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB

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