病院および高齢者施設で提供される食事の名称とかたさの調査

機関リポジトリ Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • A survey of the terminology used for and texture of modified diets for dysphagia in hospitals and elderly care facilities
  • ビョウイン オヨビ コウレイシャ シセツ デ テイキョウ サレル ショクジ ノ メイショウ ト カタサ ノ チョウサ

この論文をさがす

抄録

病院や高齢者施設で提供されている食事を2014年5月~8月に新潟県と山形県の病院と高齢者施設679施設にアンケートを実施し、食事形態ごとの名称とかたさの実態を明らかにした。なお、食事名称は、6つの食事形態、(1)普通に調理した食事、(2)素材の形を残し調理した食事、(3)食べやすく小さくカットした食事、(4)なめらかな状態にした食事、(5)とろみ剤などで固めた食事、(6)その他の食事、の食事形態毎に食事の名称を把握し、かたさは、食事形態の(2)~(6)について4段階、①容易に噛める、②歯ぐきでつぶせる、③舌でつぶせる、④噛まなくてよい、で調査した。その結果、235施設から回答を得た(回収率34.8%)。(2)では、名称に「軟菜」を使用し、①のかたさに調整している施設が多く、これは日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013のコード4に合致した。(3)では、独自の名称を用いている施設が多く、かたさも①から④と様々であった。(4)では、(2)と同様に学会分類コード2に合致する名称、かたさの施設が多かった。(5)では、独自の名称を用いている施設が多く、かたさは②から④と様々であった。このことから、(3)と(5)では、他に比べてより対象者の嚥下機能に合わせた個別対応の必要性が高く、施設独自の名称をつけ、かたさを調整した食事提供の必要性が高いことが推察された。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ