東京伝統野菜のビタミンCおよび硝酸態窒素含有量と加工原料としての一考察

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  • トウキョウ デントウ ヤサイ ノ ビタミン C オヨビ ショウサンタイ チッソ ガンユウリョウ ト カコウ ゲンリョウ ト シテ ノ イチ コウサツ

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抄録

東京の伝統野菜を11品目入手し、(練馬ダイコン、大蔵ダイコン、亀戸ダイコン、金町小カブ、東京長カブ、東京早生シロウリ、東京大越瓜、馬込半白キュウリ、コマツナ、ノラボウ、和カボチャ)、ビタミンCと硝酸態窒素含有量の分析及び加工適性の考察を行った。1.伝統的ダイコンのビタミンC含有量は青首などの普及種と同程度であったが、練馬の沢庵は高かった。葉では亀戸が高く、葉の有効活用が望まれる。2.ダイコンの硝酸態窒素含有量は概ね400~800ppmで問題がなかった。沢庵や煮物などの加工品では低く、加工品の評価を高める必要が考えられる。3.カブ2種のビタミンC含有量は、根では東京長カブが高く、反対に葉では金町小カブで高かった。東京長カブの根には甘みがあり、これを生かす必要が考えられる。4.伝統的なウリ類のビタミンC含有量は、通常品と大きな差がなかった。外観的な差別化要因が大きいと思われる。5.西多摩のノラボウはビタミンC含有量が高く、加工後も多く残存した。硝酸態窒素も低く、食味も優れるため、広範囲の普及が期待される。

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