マングローブ3樹種の葉のガス交換特性に与えるNaCl濃度および環境要因の影響

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タイトル別名
  • Effect of NaCl concentration and environmental factors on the gas exchange characteristics of three mangrove species.
  • マングローブ 3ジュシュ ノ ハ ノ ガス コウカン トクセイ ニ アタエル NaCl ノウド オヨビ カンキョウ ヨウイン ノ エイキョウ

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説明

慶佐治川流域において塩濃度勾配に沿って分布するオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギについて、葉身のガス交換、水ポテンシャル、イオン、窒素吸収特性を調査した。次に、塩処理をしたポット苗を用いて、光量子密度、葉温、外気のCO2濃度を厳密に制御し、光合成特性を明らかにした。結果の要約は以下のとおりである。(1)慶佐治川流域に分布する4種のマングローブは、自然条件下において能力最大の光合成を行っていることが確認された。塩濃度が高い下流域に分布するヤエヤマヒルギは葉身の水ポテンシャルが低く、水利用効率は高かった。(2)塩濃度が高い場所に生育するマングローブ樹種は、葉身の全窒素含量が高く耐塩性との関係が示唆された。オヒルギは、K(+)/Na(+)比が低く特異的な浸透圧調節をしていることが示唆された。(3)根圏への塩処理は、光合成速度よりも気孔伝導度に大きく影響を及ぼした。種間で比較するとメヒルギが最も大きく減少した。(4)オヒルギ、メヒルギの植物体全体を400mM NaCl水溶液に沈めても、処理に関係なく光合成速度に影響を及ぼさなかった。

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