発達心理学における育児感情研究への家族社会学的視点の導入 --歩行開始期の親の育児感情と母親/父親の動機づけの差異の解明に向けて--

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  • 大澤, 直樹
    教育方法学・発達科学コース博士後期課程1回生

書誌事項

タイトル別名
  • Introduction of Perspective of Family Sociology to Parenting Affect/Emotion Studies in Developmental Psychology: Toward Understanding Affective Structure in Toddler's Parents and Difference in Maternal/Paternal Motivation
  • ハッタツ シンリガク ニ オケル イクジ カンジョウ ケンキュウ エ ノ カゾク シャカイガクテキ シテン ノ ドウニュウ : ホコウ カイシキ ノ オヤ ノ イクジ カンジョウ ト ハハオヤ/チチオヤ ノ ドウキズケ ノ サイ ノ カイメイ ニ ムケテ

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説明

乳幼児を育てる親の育児感情のメカニズムの解明は, 近年, 発達心理学における重要なテーマの一つとなっている。しかし, 発達心理学は伝統的に子どもの心理発達に注目しており, 育児行動を親の視点で分類する枠組みを持っていない。特に, 現代の日本社会に特有の親の心理メカニズムの解明は遅れている。育児感情に関連した学際的概念である育児ストレスや主観的ウェルビーイングの研究領域では, 現実的な親の心の動きを捉えるべく多様なアプローチがとられており, ここ30年ほどの間に多くの研究が行われてきた。また, 家族社会学において育児は明確に親視点で分析されており, 親役割と性別役割分業意識に関する多くの調査結果が蓄積されている。歩行開始期の子どもを育てる親の感情の構造や, 夫婦で育児をする親の動機づけの構造は特に複雑であり, これらの理解のためには家族社会学の知見を積極的に導入したアプローチが必要であろう。

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